口腔外科とは?
高見:本日は二子玉川でまき歯科をご開業されている横江真木子先生にお話を伺います。
まず口腔外科のご出身ということですが、口腔外科にはどれくらいいて、どんなことをされていました
か?
横江:大学病院の口腔外科に6年間いました。 親 知らずの抜歯や顎関節症、口の中の出来物の診断や
治療、入院患者さんの処置や良性腫瘍などの摘出手術など
も担当しました。
それと併行して、骨の再生医療にいての研究をしていまし た。
高見:医科だと、内科とか、外科とかに分かれていますけど、歯科の場合、いろいろな科に分かれている印象
が少ないと思うんですが・・・。
横江:大学病院だと歯科も何種類かに分かれていて、それぞれの科がそれぞれの分野の研究したり治療した
りしています。
たとえば、口腔外科や矯正科、入れ歯専門の科、虫歯治療専門の科などなどです。
ただ、歯科の場合はどんな治療も一通り出来なくてはいけないし、医者のように完全に分かれていて、「
他の科の治療はしないということではありません。
特に開業医の場合、何科出身ということは関係なく、全般を治療しています。
高見:女性の先生には女性の患者さんが多くいらっしゃる傾向がありませんか。
女性患者さんの割合はどれくらい?
横江:そうですね。8割くらいです。20~60代くらいまで、平均的に
いらしていただいております。
親知らずはなぜ痛む? ~原因と対処法~
高見:さて、ビューティーファンの読者層の方に多い口腔外科的な
疾患として、親知らずの痛みと顎関節症について伺いたいん
ですが、まず親知らずについてですが、どの歯のことを親知らずと言うのか、教えてください。
横江:中心から数えて8番目の歯で、上下左右4本あることが多いです。
歯茎の中に埋まっていて20~25歳前後で生え始めることが多いですが、30歳以降に出てくることもあり
ます。もともとない人もいます。
高見:通常は20代前半で生えてきて、トラブルを起こすことになると思うのですが、原因は?
横江:親知らずは、他の歯のようにまっすぐきちんと生えていることが少ないんです。
斜めに生えていて歯の一部分だけ歯茎からでていることもあります。
特に今は顎が小さい人が多いから親知らずがまっすぐ生えるスペースのある人が少ないんです。
高見:つまり、歯の出てくるスペースが狭すぎて、まっすぐに出てこれないということ?
横江:そう。それで他の歯の歯並びにまで影響してくることがあります。
矯正中の患者さんは親知らずを抜くことが多いです。
高見:なるほど、それで痛みが出る原因は?
横江:一番奥の歯で斜めとかに生えてきていると、きちんと磨けな
いので汚れがたまりやすいんです。
だから親知らず自体が虫歯になるわけではなくても、親知
らずの汚れが原因になって、周辺の歯茎が腫れて痛みが
でます。
高見:親知らずに歯ブラシが届かなくて不衛生になって痛み出す
ということですね。
歯茎の腫れ以外で親知らずが痛むことはないでしょうか。
横江:はい。他にも、生えてくるときに歯茎を突き破る痛みが出たり、もちろん親知らず自体が虫歯になって
ズキズキ痛みを起こすこともあります。最も多いのは、やはり周囲の歯茎の痛みです。
高見:痛みがあったときにとりあえず自分で出来る対処方法はありますか?
横江:そこに汚れがあるから炎症がひきにくいので、イソジンのような市販のうがい薬でよくゆすいでもらった
り、歯ブラシが当てられるのならそーっと汚れを取ってもらったりとか。多分、痛くて当てられないことも
多いとおもいますが。
ほかには、水をしぼったタオルで熱感を取るとかですね。
高見:なるほど。水をしぼったタオルを繰り返し当てる程度でということですね。
横江:そう、でも一番大切なのは体を休めてもらうことですね。寝不足とか、仕事が忙しい、風邪引いている
など、体調が弱っているときに痛みが出やすいのです。
高見:なるほど、これも信号なんですね。
前回の頭痛のときにもお話が出たんですけど、自分の体がいろいろなことを発信して教えてくれている。
ちなみに、抜く場合と抜かない場合の基準はありますか?
親知らずって、とりあえず薬で痛みを抑えちゃう場合もありますよね。
横江:もちろん、薬を飲むと一回は腫れがひき痛みはなくなります。
治ったように感じてしまいますが、ただ歯医者にかかるような痛みが出た親知らずの場合は残しておいて
もあまりいいことがないですね。
高見:というと?
横江:まず痛みの発作の頻度がはじめ年に一回程度なら、やがて半年に 一回、月に一回のようにどんどん頻繁になってきます。
程度もちょっといやな感じくらいだったのが、痛くて2~3日食事が出来
なくなったり、顔が腫れてしまったり、放っておくと、どんどん悪くなってし
まいます。数日間入院しなければならないくらいひどくなることもありま
す。だったらひどくなる前に抜いたほうがいいと思います。
親知らずの治療法
高見:では、患者さんが最も不安を感じる抜歯についてですけど、どうやって
抜くのかを簡単に教えてください。
横江:歯と歯が植わっている骨の間にくさびを入れて、少しずつゆるめるような感覚で隙間を広げていって、
グラつかせて抜歯します。
高見:なるほど。何をされるのか事前に分かって行くと、患者さんも少し安心だと思うんです。
くさびを入れていくときに、あごをグイグイ押されるようなイメージがあると思いますが・・・。
横江:そんなに力はいらないんですよ。
歯のどの場所からくさびを入れていけば、一番きれいに抜けるかレントゲンで根っこの方向や分岐の仕方
とかを見て判断します。違う方向から抜こうとすると無駄に力が掛かるだけですから。
高見:ちなみに腫れやすい場合と腫れにくい場合はある程度は予測ができますか。
横江:体質で腫れやすい人と腫れにくい人がいらっしゃるので、一概には言えない部分もありますがある程度
は予測できます。
特に親知らずが部分的に顎の骨の中に埋まっている場合、骨を少し削らないと出てこないので。
骨を削ると腫れやすいですね。
高見:今の話で完全に引いてしまった読者の方もいると思います。(笑)
横江:聞くと怖そうですよね。痛みとか腫れがあるときには基本的にはその日には抜きません。
炎症があると麻酔が効きにくかったり傷の治りが遅くなることがありますから、できるだけ薬で炎症を抑え
てから別の日に抜きます。そのほうが患者さんの苦痛が少なく抜けます。
高見:医者によって上手い下手は?経験数だと思うんですけど・・・。
患者さんに分かりやすい見分け方ってありますか?
横江:口腔外科という標榜が出ているところは、外科出身の先生がいらっしゃることが多いので安心だと思いま
す。もちろん、外科出身ではない先生でも上手な先生はたくさんいらっしゃいます。
評判をきくのがいいですね。
高見:患者さんの中には、「多少は我慢するから、とにかく早く終わらせて欲しい」って言う人もいますよね。
横江:そうですね。でも私はどりらかというと時間をかけてやる方ですね。
ちょっとでも痛かったら痛いまま続けて絶対やらないですし。
ゆっくりでもいいから、できるだけ患者さんの苦痛なく 抜くようにしています。
麻酔して10分くらい休んでもらった
り、なるべく怖くないように声をかけたり工夫しています。 自分自身が怖がりなので患者さんの気持ちがよく分かりす。
高見:費用は?
横江:初回はレントゲンを取って検査して3000円くらいです。
高見:抜歯する場合はどれくらいですか?
横江:生え方にもよります。一番たいへんな抜歯で4,000円くらい
です。
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